デジタルカメラのリコーGRが新型のⅢとなって登場し話題になっていますね。
このGRというカメラ。
シリーズ通して常に喉に突き刺さった小骨のように気になりつつも未だ手にしたことのない機種です。
デジタルになって間もないGRDⅡの頃に、悶えるほど悩んだ挙句結局ズームつきのGX200を選択したこともあり、どうにもGRシリーズには若干のハードルの高さを感じ続けていました。
単焦点というのももちろんありますけど、そのハードルをなかなか下げられないのは、どうにも僕は28mmという画角があまり得意ではない気が自分ではしているのです。
28mmのような広角レンズで街中のスナップをしようと思うと、被写体にはかなり近づかなくてはいけません。
逆に15mmのような超々広角ですと、真横に立っても被写体がフレームに入ってくれるので割と撮りやすいのですが、28mmくらいですと撮り手は真正面から(尚且つ近距離から)被写体に向き合わざるを得ません。
その覚悟と緊張感が28㎜レンズであまたの傑作スナップを生み出してきたのでしょうけど、僕にはその覚悟も度胸も技術もありません・・・
ただしそんな僕が唯一持っている28mm単焦点カメラが、GRシリーズの廉価版派生モデルのGR10です。
ライツミノルタCLもそうですけど、僕はどうにもこういう「傍流」のカメラを愛してやまない傾向にあります。
ムック本などでも、卒業写真の丸枠の生徒のような扱いしかされないこのカメラ。
一時期結構な頻度で持ち歩いていました。
大体が街中でのスナップしかしないAFのコンパクトカメラなのです。
露出補正なんか必要としませんので、僕にはこのGR10で必要にして充分でした。
しかしその後、僕はもっぱらレンジファインダーカメラばかり使うようになり、こういうAFのコンパクトカメラはコンタックスT2やフジティアラと同様に防湿庫に仕舞われたままになっておりました。
そんなところへ新型GRの登場です。
そしてこのシリーズがリニューアルされると必ず「最強のスナップシューター」というキャッチフレーズが頭に付きます。
果たして本当にそうなのか?
「50mmか35mmか?」という論争は太古の昔からありますが、28mmという画角は本当にスナップシューティングに最適な画角なのか?
そんな疑問が久しぶりに頭をもたげ、非常に久しぶりにGR10にフィルムを詰めて最近持ち歩いています。
現在はその現像待ちの状態ですので、ここにアップしているのは以前(10年程前でしょうか?)に持ち歩いていた時のものです。
あらためて過去に撮ったものを見てみると、「はて?一体これは何が撮りたかったんだろう?」という謎な写真のオンパレードなのですが(笑)、とにかく「目についたものは片っ端から撮っていた」ような記憶があります。
何だかこのカメラを持っているとそういう衝動が湧きあがってくる気がします。
案外そんなところがこのGRシリーズの「最強のスナップシューター」たる所以なのかもしれませんが、果たして10年経って再び持ち歩いてみてそんなところはあらたな発見があるのでしょうか?
今現像にだしているフィルムが仕上がってきたらまたあらためて検証したいと思います。
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