下灘駅とコンタックス アリア

今回はフィルムカメラの作例はなく、ただのコラムです。


先日、四国(愛媛県)の下灘駅という無人駅に行ってきました。

JR予讃線の駅です。


昭和の昔から「青春18切符」のポスターなどに使用されてきた、知る人ぞ知る風光明媚な駅です。

目の前が海というロケーションも然ることながら、駅が西に面しているため夕陽がとても綺麗なことで知られています。

*この記事の画像は全てデジカメ(SONYRX100M3)にて撮影しています。


恐らく一昔前までは本当に「知る人ぞ知る」という場所だったと思うのですが、昨今SNSで絶景の場所はすぐにシェアされるためか、行ってみると驚くほどの数の観光客が訪れていました。

観光客を当て込んだ移動式カフェも出店しています。

観光客の9割は若者だったのですが、驚くべきことに数人フィルムカメラを使っている方を見かけました。


特に若い女性に目立ちます。


私が滞在している2~3時間の間にも、写ルンです!を持った女性グループも二組見ましたし、ニコンのFM2を使っている若い男の子もいます。


そんな中で、コンタックスのカメラを使っている女性と出会いました。

カップルで来られていて、明らかに二人とも20代です。


最初は彼氏さんの方が撮影していたため、てっきりこの男性の持ち物かと思って話しかけると、「実は彼女のなんです」とレンズの先にいる女性を指しました。


彼女の方に(すこぶる美人さんでした)「コンタックス・・・いいですね」と言いますと「アリアです」とのお答えです。


正直少し触ってみたいこともありまして(笑)「シャッター押しましょうか?」と申し出ました。


「レンズは何ですか?」と聞くと「ツァイスの50mmです」とのことですので、「プラナー?」と重ねて聞くと「はい1.4です」と即答されます。


海に向かったベンチに二人座っていただいてシャッターを切ろうと設定を見ると、絞り優先で、絞りは開放になっています。


「えーっと・・・開放にこだわってます?」と聞くと、「あ・・ちょっと絞っちゃってください」とのお答え。


先ほどのやり取りからも、彼女がこのカメラだけでなく、マニュアルのフィルムカメラの操作にはかなり習熟しているのが伺えます。


昨今、行きつけのカメラ販売店やラボで「最近若い子がフィルムカメラをよく使ってるんだよ」という話はよく聞いていました。

実際フィルムの現像に店を訪れる若い女性の姿をよく目にするようになりました。


また、先日とあるライブ会場の物販の行列に並んでいたところ、後ろに並んでいた若い女性が「私最近フィルムカメラに5万円も使っちゃったから自粛しなきゃ・・・」と友人と話しているのも耳にしました。


「若者にまた昔の〇〇が流行っている」なんていうことが語られる度、ほぼ話半分・・・いや・・・3割くらいで聞いているのですが、フィルムカメラに関しては、一定の(そして本格的な)ブームが来ているのかもしれません。


アリアにプラナーという組み合わせはいかにも「カメラ女子」的な組み合わせではありますが、涼やかな印象の彼女にとてもよく似合っていました。


そしてアリアの軽さとファインダーの見やすさにもかなり心を動かされました。


この夏のちょっと素敵な光景でした。

フィルムカメラでスナップを

フィルムカメラで撮影したストリートスナップを中心にアップしています

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